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ロンくん(ミニチュア.ダックスフンド)

愛犬が先に逝くとは限らない
  昨日の投稿を書いている時にふと思いました。今まで犬たちが彼方に逝く時のこと、その時の哀しさや心構え、その後のペットロスのことなどをいろいろと考え書いてきましたが、私たちの方が病気や事故で先に逝ってしまった時のことは私もあまり考えていなかった、いや、現実として考えられないというところでしょうか。 自分は死なないなんてどこかで思っているのか、きっとそうなんでしょう。元気なことをいいことに「死」というものを現実的に考えられない。すでに何種類もの薬を飲んでいるくせにそれは棚に上げておいて、死なないなんてそんなわけがあるわけがないのに。 今は一人暮らしの方で愛犬と寄り添うように生きている方も多い時代です。愛犬が先に旅立った場合でも人は最低限の生活は自力で続けていけます(ペットロスの辛さは別にして)。でも犬たちは自力で生きて行くことはできません。この時代、野良犬となって生きて行くことはまず不可能です。 そしてほとんどの飼い主さんは、知らず識らずのうちに「愛犬が先に逝く」ことを前提にしています。それも現実的に考えられないことかもしれませんが、少なくとも自分が逝ってしまった場合のことを考えておられる方は少ないのではないでしょうか。という私もその一人です。
そのときのための手段
  もしも今日、私に何かあっても家族がいます。ご家族と一緒に生活されているほとんどの皆さんはそう考えられるでしょう。そうでない一人暮らしの方の場合はどうでしょう。離れて住んでいる家族、親戚、友人らの中で愛犬のその後の生活を見てくれる人はいますか? 愛犬のために、飼い主さんも愛犬も双方が頼れる人を探しておかないといけません。もしそういう人がいるならばそれが一番です。ただ、一方的に決めてしまうだけにしないように注意しましょう。一応相手の方の気持ちも聞いて確認しておかないと。笑 そういう存在の人がいる場合はいいですが、もしそういう人がいない場合。老人の場合でしたら、今はペットと一緒に入所できる老人ホームなどもできてきました。伴侶動物福祉と呼ばれていますが、飼い主さんが先に他界した場合でもその後のペットの面倒を最期まで見てくれる施設もあります。 遺言書を作成して弁護士に頼んでいる人もいます。遺産を分ける代わりに愛犬の面倒をお願いしますというものです。これは信頼関係が肝になってきます。遺産だけいただいて犬はさようならなんてこともあります。そこまではなくても犬が懐かなくて困っているという話もあります。 過去にニュースになりましたが、アメリカで「私が死んだら愛犬も殺して一緒に埋めて」という遺言を弁護士さんに託したお婆さんがいました。お婆さん以外の人間には凶暴な犬だったということもお婆さんにその遺言を書かせた理由なのでしょう。これは全米でニュースとなり、物議を醸しました。 一旦動物愛護団体が引き取ったものの、アメリカではこの種の遺言書の効力は絶大で、その子は安楽死という選択肢を逃れられないかもしれない。これは日本でも議論になりました。2年ほど前の話だったのでその後どうなったのか、今回この投稿をするのに調べてみましたが記事が見つかりません。どうか元気で暮らしてますように。
今すぐ自分でできること
  飼い主さんが信頼できる人を探せたらいいのですが、それより何より、愛犬が他の人にも心を許せるかどうかが大きなポイントになります。人懐こく誰にでも尻尾を振って懐いてくれる子は心配無用です。粗相や吠えなどの問題行動もないに越したことはありません。 他人に迷惑をかけないためというのがしつけの原理原則だと考えますが、もし自分に何かあった場合、この子なら誰からでも可愛がってもらえると自信を持てるように。そこをイメージした生活やしつけを考えることが、後の対策としてとても重要になってきます。 ちなみに写真のロンくん。友人の愛犬ですが、もう2年以上弊店ペットホテルにいます。家庭の事情で、半年ほどかかるけど飼える環境になるまで預かって欲しいという約束でしたが、現在音信不通。さて友人はどこに行ったのでしょう(笑)。先日動物病院に連れて行った時、思わず「安藤ロン」と書きました。 このロンくんも本当に人懐っこく明るい子です。店では吠えてちょっと番犬みたいになってますが、それは店が我が家になった縄張り意識からくるもので、治そうと思えばすぐに治ります。それより大事なのはこの人懐っこさです。彼もきっと誰からでも可愛がられるタイプです。 持って生まれた性格もありますが、人見知りなら普段からいろいろな人とふれあい遊んでもらったり褒めてもらったりすること、犬見知りならドッグランや弊店託児所(笑)などでいろいろな犬たちといっぱいふれあうことで、この人懐っこさが育ちます。今日からでもすぐ見直してみられてはいかがでしょうか。 あ、そうだ。もう一ついい考え。ペットホテルを経営していて二つ返事で快く預かってくれる、半年だと言われたのに2年経つまでそれに気づかないちょっとバカな友人を作っておくというのもオススメです。どやさ。

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