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おはようございます、あんさん(@kazuo_ansan)です。

 

※この記事は2015年2月1日にアップしたものを改訂追記したものです。

 

開業準備

私たちが開業すると決めてまず最初にしたのは資金の準備とテナント探しでした。

私たちは団地住まいだったので自宅で開業するという選択肢がなかったからです。

もし戸建なりペット可のマンションに住んでいたとしても、当時は今のような知識も知恵もノウハウもありませんから、愚直にテナントを探していたと思います。

本来ならまず事業計画を綿密に立て、それに基づいて融資申込など資金の準備をしていくわけです。

「自宅ペットホテル・トリミングサロン独立開業のススメ」 にも書いたように、私たちは経験も実績もない素人ですから、銀行が相手にしてくれるわけもありません。

頼みの綱だった国金(現日本政策金融公庫)にすら初回の面談で融資を断られるという想定外の出来事があったりしながら(2度目でなんとか融資決定しましたが)、それでも突っ走っていました。

 

背水の陣でのスタート

今でこそ「これだけは絶対確保しておきましょう」とセミナーで偉そうにお話している当面の運転資金。

実は私たちは最低必要な運転資金もままならないままスタートしました。

経験上、資金ショートする危険性を把握しながら、やるしかない、ダメならまたゼロからやろう、命までは取られん!という、開き直り同然、根拠のない自信だけです。

しかも借金を抱えてのスタートでした。

 

目指すはハイリターンでなく安定

開業にはエイヤッという勢いも必要だというのは持論です。

が、表裏一体”無謀”と紙一重で、これからこの業界で開業を考えておられる皆さんに同じやり方をお勧めできるわけがありません。

特にもう若くなく(失礼)第2の人生を考えておられる皆さんにとってはリスクを小さく、リターンは安定重視、これが最重要だと思うのです。

 

13年間の経験でつかんだ最善の方法

13年間、いろいろなお客様のお声を聞きながら、特にペットホテルの犬たちにとって、飼い主さんにとって一番喜ばれるシンプルな方法。

それは、”家”でお客様の愛犬をお預かりすることだ実感しました。

6年前に始めたVIPコース(自宅に一緒に帰り一緒に寝る24時間見守り)はお客様に大好評でリピート率も高く、私の中で自宅ペットホテルスタイルのイメージが出来上がっていったのは必然だったのかも知れません。

VIPコースは予想以上と言いますか、あまりにご依頼が多く、現在は新規のお客様からのご依頼はお断りしているくらいです。

 

自宅開業のメリット

自宅でペットホテルを開業する一番のメリットは、開業準備資金を低く抑えられるところです。

私たちの場合、 豊中曽根にある現店舗の開業資金は、契約に必要な保証金や内外装の工事費、設備費などすべてを入れて約500万円でした。

これでさえ、友人の工務店が大出血サービスの特別友人価格で工事を請け負ってくれたおかげで、これは尋常じゃない格安です。

 

抑えられる開業資金

では自宅でペットホテル開業の場合はどうでしょう。

まず保証金が不要です。

現在の間取りや、広さ、環境により変動はあると思いますが、改装工事費も店舗改装の比ではありません。

あとは必要な設備関係や運転資金ということになりますが、店舗での開業資金の半分以下になることは間違いありません。

その他にも、自宅なので出勤時間のロスがない、家で犬たちと毎日触れ合える、固定費を抑えられる等々、書き出すと枚挙にいとまがありません。

自宅開業することで、諸費用を抑えることができるのは、大きな魅力であることは明白です。

 

デメリット=リスクとして

さてデメリット。

何よりまず命を預かるというリスクです。

もっとも衝撃的かつ簡潔な言い方をすれば”絶対死なせてはいけない”ということ。

当たり前だと思われるかもしれませんが、おそらく考えられているほど簡単ではありません。

お預かりした時と同じ、またはそれ以上健康になった状態で飼い主さんの元へ帰すことが最低限の義務です。

 

次に大事なのは逃がさないこと。

これも当たり前ですが、仕事として行う以上、この対策は万全でなければなりません。

この2つは命をお預かりする上で、最大のリスクであり、精神的デメリットという表現をあえてさせていただきます。

今でも私たちにとって、上記2つ以上の大きなリスクはありません。

 

もうひとつのデメリット

この仕事は、休みがなかなかとれません。

当然ですが、ペットホテルは世間が休みの時ほど忙しくなります。

特にお正月、お盆、GWなどの大型連休に休みを取ることはまず不可能になります。

私たちは夫婦二人の生活ですから、逆に平日に休める方がどこへ行っても空いてますし快適なのですが、小さなお子さんがいらっしゃる場合は、これもデメリットかもしれません。

 

まとめ

命を預かることは覚悟のいる責任重大な仕事です。

でも、犬たちの帰り際、お迎えに来られたご家族が愛犬に見せられる最高の笑顔。

愛犬のブンブンしっぽを振る嬉しそうな様子。

料金を頂戴した上に、ありがとうございましたと逆にお礼を言われた時。

それこそが最高の喜びであり、メリットかも知れません。

この仕事をしててよかった。

今も心からそう思っています。

あんどう

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