こんにちは、あんさん（@kazuo_ansan）です。
※このブログ記事は２０１７年３月に改訂追記しています。↓
トリミングサロン＆ペットホテル自宅開業のメリットとデメリット
ど素人のトリミングサロン開業
私たちが開業すると決めてまず最初にしたのは資金の準備とテナント探しでした。
私たちは団地住まいだったので自宅で開業するという選択肢がなかったからですが、もし戸建なりペット可のマンションに住んでいたとしても、当時は今のような知識も知恵もノウハウもありませんから、愚直にテナントを探していたと思います。
本来ならまず事業計画を綿密に立て、それに基づいて融資申込など資金調達の準備をしていくわけですが、「自宅ペットホテル・トリミングサロン独立開業のススメ」 にも書いたように、私たちは経験も実績もない素人ですから、銀行が相手にしてくれるわけもなく、頼みの綱だった国金（現日本政策金融公庫）にすら初回の面談で融資を断られるという想定外の出来事があったり（２度目でなんとか融資決定しましたが）、それでも突っ走っていました。
今でこそ「これだけは確保しておきましょう」とセミナーで偉そうにお話している当面の運転資金、実は私たちは最低必要な運転資金もままならないまま、それまでの経験上、資金ショートする危険性を把握しながら、やるしかない、ダメならまたゼロからやろう、命までは取られんわいという、開き直り同然根拠のないやる気だけでしかも借金を抱えてのスタートでした。
開業にはエイヤッという勢いも必要だというのは持論ですが、今考えると無謀と紙一重で、これからこの業界で開業を考えておられる皆さんに同じやり方をお勧めできるわけがありません。特にもう若くなく（失礼w）第２の人生を考えておられる皆さんにとってはリスクを小さく、リターンは大きくなくても安定重視、これが重要だと思うのです。
１１年間、いろいろなお客様のお声を聞きながら、特にペットホテルの犬たちにとって、飼い主さんにとって一番喜ばれるシンプルな方法、それはお家でお預かりすることだ教えられました。そして６年前に始めたVIPコース（自宅に一緒に帰り一緒に寝る２４時間見守り）は予想通りご利用のお客様には大好評でリピート率も高く、私の中でお家ペットホテルスタイルのイメージが出来上がっていったのは必然だったのかも知れません。
ここまで書いてもうお気づきかと思いますが、お家ペットホテルにおいての一番のメリットは開業準備資金を低く抑えられるところです。弊社の場合ですが、 豊中曽根にある現在の店舗の開業資金は、契約に必要な保証金や内外装の工事費、設備費などすべてを入れて約５００万円でした。友人の工務店が大出血サービスの特別友人価格で工事を請け負ってくれたおかげで、これは尋常じゃない格安でした。
では自宅でペットホテル開業の場合はどうでしょう。まず保証金は不要です。現在の間取りや、広さ、環境により変動はあると思いますが、改装工事費も店舗改装の比ではありません。あとは必要な設備関係や運転資金ということになりますが、店舗での開業資金の半分以下になることは間違いありません。資金の詳細については後日「開業に必要な資金について」というタイトルで改めて書かせていただきます。
その他メリットについては、自宅なので出勤時間のロスがない、家で犬たちと毎日触れ合える、自宅なので固定費を抑えられる等々、書き出すと枚挙にいとまがありませんが、とにかく費用を抑えることができるのは、大きな魅力であることは明白です。
さてデメリットです。もっとも重大なことでもありますが、何より大きなことは命を預かるというリスクです。これも長くなるので後日別途「ペットホテル経営で最も注意すべきこと」や「最低限知っておくべき犬の病気と応急処置」として書かせていただきますが、簡単に書くと、一番大事なことは健康なまま飼い主さんの元へ帰すこと（もっと衝撃的な言い方をすれば絶対死なさないこと）、そして逃がさないこと、ということになります。このリスクをデメリットというのが正しいかどうかですが、その準備と対策、そして覚悟が必要だということです。
実際VIPコースの犬たちを自宅に連れ帰る私たちにとって、上記２つ以上の大きなデメリットを感じることはほとんどないのですがもうひとつ、人によってはデメリットになる可能性のあることは、休みがないということでしょうか。当然ですが、ペットホテルは世間が休みの時ほど忙しくなります。特にお正月、お盆、GWなどの大型連休に休みを取ることはまず不可能になります。私たちは夫婦二人の生活ですから、逆に平日に休める方がどこへ行っても空いてますし快適なのですが、皆さんはどうでしょうか。
命を預かることは覚悟のいる責任重大な仕事ではありますが、帰り際お迎えに来られた飼い主さまが愛犬に見せられる最高の笑顔、愛犬のブンブンしっぽを振る嬉しそうな様子、そしてお金を頂戴した上に、ありがとうございましたと逆にお礼を言われた時の悦び、それこそが最高のメリットかも知れません。この仕事、やはりメリットの方が圧倒的に大きいと実感しています。
あんどう
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