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現在、お店は遅いお正月休み。年末年始を休みなしで頑張ってくれたスタッフは5連休中だが世間様からすると随分短い正月休みだ。 休みが少ない、残業が多い、給料が安い、待遇はまだまだのペット業界だが、7月に10周年を迎える今年、弊店のシステムを根本から変えてみようと目論んでいる。本音の部分のちょっと突っ込んだ話にもなるが、この業界への就職を考えている人たちや、独立を考えている人たちへも参考になればと所信表明として書いてみる。 この業界、特にトリマーの給与が安いのは周知の事実で、パート時給800〜850円、正社員でも新卒手取りは15万にまったく届かないのが平均値だと思う。そこへもってきて仕事は重労働だ。ひと昔前に3K(きつい、汚い、給料が安い)という言葉があったが、まさにそれだ。さらに恐がりな犬は咬む行為に出ることも多く、慣れないうちは咬まれるトリマーも多い。慣れてもたまにやられるのだ。その恐怖心とも対峙しないといけないので4Kだ。 ここまで読んで、すでにトリマーになるのを躊躇する方もいるかも知れない。もし躊躇したなら諦めた方がいい。いい経験になるかも知れないが続けることを前提に考えると難しいのではないだろうか。 まだある。土日祝の休みはまずない。GW、お盆、年末、お正月は休みどころか繁忙期だ。つまり世間様が休みのときほど忙しい。同業でない限り、友だちや彼氏と遊んだりもままならない。まだある。夏のトリミング室はお湯とドライヤーの熱で灼熱地獄だ。エアコン全開でも追いつかない。一日中、犬たちの毛が舞うサウナにいるようなものだ。そして立ちっぱなし、洗うときは腰に負担大。 さぁどうだろう。これでも就職したい、この業界に入りたいと思うだろうか。思えたなら素晴らしい。思わない方の気持ちも十分理解出来る。ただ会社の成長は人材で決まる。だからこそ考えた。この業界なら小さくても就職希望者が列をなす会社を作ることが出来るかも知れない。 10年やってきてやっとわかってきた改善点があり、昨年末からいろいろと計画し、今年はそれを実行に移す。昨年はトリミングを完全予約制に移行したが、今年はさらにトリミング頭数の制限を設ける。つまり量より質を追求する。行き届いたサービスを提供するためには必要なことで、トリマーの負担減にもつながる。残業ゼロでスタッフに余裕が生まれサービスの質も向上するという好循環を生み出してくれれば言うことなしだがさて。 もちろんいいことばかりではない。頭数制限は価格を改訂しない限り売上げが落ちこむ危険性をはらむ。売上減少で経営が苦しくなれば本末顛倒だ。でも値上げはしたくない。そこで新たな付加価値をプラスすることで、客単価アップと新規のお客様獲得を生み出すことを考えた。内容についてはまだ言えないが、いくつかは具体的に動き出している。その一環でこの週末は獣医さんとお話をする。きっといいお話が出来る。 まったく新しいことを始めるのではなく、今まであった既存のものを組み合わせることで生み出す新しい価値、予定調和を崩すことに取り組む年になる。必死に考えるとこんな小さい会社でもできることはまだまだあった。 ご挨拶が遅れました。今年もがんばりますので、どうぞよろしくお願いします。 どやさ。

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