Pocket

15年の生涯を閉じました。中型犬で15歳は人間でいうと80歳以上の長寿です。とはいえ、早朝電話をかけてきたスタッフの狼狽、家族を亡くした悲しみは計り知れず、仕事どころではありません。 彼女に、そして自分に言い聞かせるように「哀しみのどん底の中で最後までちゃんと送って上げる段取りをつけていくのが、飼い主として家族としての使命なんやで、みんなそうなんやで」と、可哀想でしたが葬儀の段取りやご家族への報告など、一緒に粛々と進めて行きました。 その日は彼女を休ませ夕方まで彼女は自宅で愛犬と過ごし、その間にご家族も来阪され、夕方から私も一緒に宝塚動物霊園へ葬儀と火葬に向いました。 初めての宝塚動物霊園でしたが、まずその対応の素晴らしさに驚きます。プラン的にはオプションまたオプションで、たしかに金額的にたたみ掛けられる側面もありましたが、そこはハッキリと意思表示すれば、それ以上しつこく言われることもありません。 必要なもの、やってあげたいことのみ選択していくには、事前に調べて行くのがベストだと思います。ちなみに私は無宗派なので形式にはこだわりませんでしたがが、用意されたのは仏式でした。宗派により相談にのってもらえるようです。 今回は棺を桐のものにし、遺骨を一旦持ち帰るプランで、家での祭壇セット、遺骨を持ち歩けるペンダント4つ(ご家族の分)、白木のご位牌、僧侶による読経の葬儀では三途の川の渡し賃六文銭までつき、火葬場での最後のお別れ、骨上げも係の方の親切丁寧な解説のもと家族の手により行えます。 初七日は寺院の方で執り行ってくれるのですが、その際に使った名前入りの経木を後日郵送してくれます。そこまですべてで予算は6万円強です。高いか安いかは各自の判断だと思いますが、私はその値打ちが十分にある葬儀だったと思います。 すべてが終わり帰路、車中で彼女に「ちゃんと送ってやれたなぁ、よかったなぁ」と言ったあたりから彼女にもようやく落ち着きと笑顔が見えて来ましたが、葬儀というのは大事な人を送るためだけでなく、残された人のためにもあるのだとつくづく感じたのでした。 数ある葬儀会社を全部見た訳ではありませんが、いろいろな噂は耳にします。今回の宝塚動物霊園さんは素晴らしかった。最後に私の名刺を渡したら、慌てて営業マンが出て来て「後日改めて伺います」と言われましたが、そこはやっぱり普通の会社だなぁと思ったり。 写真はいくつも撮ったのですが、彼女の気持ちを慮るとまだ載せる気になれません。写真は帰り道に撮った墓地からの夜景です。みんなこの景色が見えるところに眠っています。 IMG_4280 メルちゃんはいろんなことを教えてくれて虹の橋を渡っていきました。合掌。
(-人-)

]]>