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ジンくん(ミニチュアシュナウザー)

いつもトリミングに来てくれているジンくん(ミニチュアシュナウザー)。一昨日、送迎で伺った時にご家族さんから「もう目が見えてないんです」と聞いて驚きました。まだまだ若くそんな素振りもなかったのに。病名は網膜変性症、場合によっては進行が猛烈に早いほぼ遺伝性の疾患です。 先日「はじめまして…女性からのメールに心中こみ上げて」でも書きましたように、犬たちは今を生きています。ジンくんもそうです。今の状態をそのまままっすぐ捉えているのがよくわかります。お迎えに行った時も失明している様子など微塵も見せず、いつも通り車に乗って店にやってきました。 店では、段差につまづかないように、尖ったものにぶつからないように、怪我だけはしないように、スタッフにはできる限りの注意をするよう伝えます。でもジンくんはいつも通りです。いつも通り気持ちよさそうにシャンプーをしてもらい、トリミングテーブルの上でおとなしくカットをしてもらいます。バタバタドキドキしているのはこちらだけ。笑 もし自分だったらどうだろう。ものの数ヶ月で失明をすることになってしまったら。とてもじゃないけど、こんないつも通りの様子で過ごすことなんてできないんじゃないか。視覚以外の五感を研ぎ澄まし、まるで見えているかのように振る舞うジンくん。実は見えていないことをこちらが忘れてしまいそうになります。 何が起ころうともいつも通り。これこそ、私たち人間が見習わないといけない究極の心持ちかも知れないと、ジンくんを見てそう思いました。でもジンくんにしてみればそんなこともどうでもいいことなのです。ただ今を生きるだけ。カメラを構えるこちらの心を見透かすように凝視するジンくんのその姿は、まるで悟りを開いた僧のように見えました。   IMG_3314 これからもジンくんが元気で幸せに過ごせますように。 ジンくんの犬生に幸多きことを祈って。どやさ。]]>