パピーちゃん(パピヨン)はもうかれこれ10年は店に来てくれています。初めて会った時はすでに成犬でしたから、年齢は推して知るべし、もうすっかりおばあちゃんになりました。昨日もペットホテルでお迎えに行ったのですが、助手席にチョコンと座るその姿は、今までと何も変わらず元気そのものです。 でも彼女、もう目は全く見えていません。そして昨日いろいろ試して気づいたのですが、もう音も全く聞こえなくなってしまったようです。それでも鋭い臭覚は健在で、私の匂いをわかってくれるのです。こちらを見て、いえ正確には私の加齢臭のする方を向いて、ニコニコ嬉しそうにしてくれます。 目と耳が効かなくなった以外は、元気そのもの。食欲もありますし、お散歩にだって行きますし、ウンチだって健康なそれです。ただやっぱり、たまに不安になるのでしょう、私がちゃんと横にいるか、体を乗り出してきてクンクン確認してきます。 「大丈夫やで、ここにいてるで」と返事をしてから、そうか聞こえてないんだったと気づき、ごめんごめんと言いながら撫でると安心してまた元の位置に戻り、こちらの方を向いておとなしく座り直します。本当にかわいいというか、いじらしくてイーーってなる。 こちらが悲しんで暗くなることなんて何もないんです。当のパピーちゃんはいつも通り。こちらが勝手に同情なんてしたってどこ吹く風ですから。パピーちゃんの状況だけ理解してあげて、あとは今まで通り、聞こえていなくたって声をかけてあげたらいいし、見えてなくっても見つめ合ってあげたらいいと思うのです。 犬たちは見事にそれに応えてくれます。悲しくてこっちが泣いてしまった日には、逆にペロペロ涙を舐めてくれたりするのです。逆やがな……と笑ってしまう。いつも書きますが犬たちは今を生きています。体が不自由になってもくよくよしません。1年前まではこんなじゃなかったのになんて考えもしません。 学習はしますが後悔しないのです。それが普通だと判断し行動します。過ぎてしまったことをくよくよ考えても仕方ない。まだ起きてもいない明日の事で悩んだって仕方ない。大事なのは今。今、この瞬間を与えられた環境の中で精いっぱい生きれたらそれでいい。パピーちゃんはそう教えてくれています。 パピー先生、元気で長生きしてください。そしてこれからもご教授よろしくお願いします。そして最後まで読んでくださった皆さん、下のデカイ似顔のブログランキングバナーをポチッと応援もよろしくお願いします。どやさ。↓]]>