Pocket

 

こちらの記事を最新情報として改訂し、さらに追記したものを2017年3月5日に新たに公開しています。よろしければそちらをご覧ください。→改訂版「攻撃的な犬、怖がりな犬をペットホテルでお預かりする際の注意点」

 

IMG_1476

 

昨日、よく似た内容のご質問メールを2ついただきました。今回はたまたま2つほぼ同時だったのですが、ペットホテル独立開業に関していただくご相談で一番多いご質問ですので、こちらに一部ご回答を書かせていただくことにいたします。

ご質問:お預かりできる犬と、そうでない犬の見分け方。

まず、基本的にお預かりをお断りする場合が2つあります。初めてのお客様で犬が①老犬の場合。②病気になっている場合。この場合は「大変申し訳ないのですが、獣医さんの方でお預かりをしてもらってください」という形でお断りします。行きつけの獣医さんがない場合は、こちらでホテルをされている獣医さんをご紹介します。

ただ何度もご利用いただいているお客様の場合は、老犬だから、病気だからといって無下にお断りすることもできず、お預かりする場合が殆どです。ただし病気の場合は感染症でないことが大前提になります。つまり逆に言いますと、お断りをすることは稀です。

ご質問のお預かりできる犬とそうでない犬、というのは幾つかのことが考えられます。例えば、病気の場合は外見で判断が難しいものもあります。この場合は、お預かりする時点でご記入いただくペットホテル規約というものに記入いただく形を取っています。お客様の自己申告になります。

もう一つ、こちらがご質問者様の一番不安な部分かと思われるのは、暴力的な犬の場合、どうやって見分けるか、またそれでもお預かりするのか、ということではないかと推測致します。これは実際にお預かりしてみてからでないとわからない場合も多くあります。

犬たちも初めは緊張していますから、犬なのに猫を被る子が多くいます(笑)。その場合は、本来の姿は慣れてきて初めて見えてきますので、そこからどう対処するかが私たちの仕事です。方法についてはのちほど、別の質問の回答で書きます。

また、初めから攻撃性をもろに出している場合もあります。でも私たちにしてみれば、その方が対処しやすいとも言えます。初めからお客様に「この子の場合はフリーで他のことお預かりするのは困難かもしれませんので、少し様子を見ながら対処させていただきます」という旨を伝えることもできます。

それならもう預かってもらわなくて結構です、と言われたことは一度もありません。お客様もその子の攻撃性を理解しているからです。ご質問の結論ですが、お預かりできる犬とそうでない犬の見分け方は、老犬か病気でないか、それだけです。前述しました通り、病気はあくまでもお客様の自己申告ですが。

ご質問:飼主さん以外には強い警戒心を持つと言われる和犬をお預かりする際の注意点。

10年前に比べ、和犬(特に柴犬)は随分とおとなしくなりました。交配的な努力などもあると思われます。それでもやはり、日本犬には飼い主さん以外への警戒心の強さは感じます。この場合も、他の犬たちとのフリースペースでの行動は様子を見ながら進めていくことになります。

少しだけ具体的に書きますと、リードを装着した状態のままフリーにします。いつでも引き離すことができるようにしておくということです。リードが付いていないと、犬同士の喧嘩が始まりそこに割って入る場合、攻撃がこちらに向かってくることが多くあるからです。

実際、スタッフは噛まれたことのない人はいません(笑)。これは職業柄、仕方のないことです。もちろん噛まれないような方法、知識は経験で身についていきますが。大事なのは噛まれた後の消毒と治療です。怖がらせているようで申し訳ないのですが、大丈夫です。そこさえ間違わなければ、重症化することはありません。

それよりも心配なのは、その後それがトラウマになり犬たちに対して恐怖心を感じるようになってしまうことです。その空気は犬たちにすぐ伝わります。怖がるとなめられますから、犬たちの方が優位に立つことになります。その辺のことを書き出すと長文になりすぎますので、また現場研修でお話しします。

ご質問:噛み癖や、他の犬と仲良くできない犬をお預かりする際は、どのようにするか?

回答がかぶってしまいますが、前述しました通りです。前もって飼い主さんにお断りを入れておき、リードも装着した状態で様子を見ます。

ご質問:現場研修の金額と時間。

別途メールにてご回答させていただきます。はっきり言います。安いです。笑

長々と書いてしまいましたが、本当に犬が好きであれば経験で乗り越えることのできることは間違いありませんし、これほどやり甲斐があり楽しい仕事はなかなかありません。今日も今からペットホテルの送迎で、初めて来るサモエドをお迎えに行きます。サモエド大好きです。もうワクワクします。

楽しいことの方が断然多いですから、どうぞご安心ください。さらに最後まで読んでいただいたということで、下の大きな顔が描いてあるブログランキングのバナーをポチッとしていただけると、大喜びします。どやさ。

]]>