こんにちは、あんさん(@kazuo_ansan)です。
自身では13年間ペットホテルを含むドッグサロンを経営してきましたが、そういえば、預ける側としてペットホテルに愛犬を預けたことがありません。
先日東京の方から、東京でどこかいいペットホテルをご存知ないですか?と聞かれましたが、意外と同業とは横のつながりがなくわかりません。
そこで、ペットホテルを選ぶポイントと、愛犬が安心してペットホテルで過ごせるように飼い主さんがすべき準備について、ご参考までに書いてみます。
動物取扱業の登録
当たり前のことなのですが、業として犬を預かる場合は、行政へ「動物取扱業」の登録が必要になっています。
こういうのです。↓
大きな店であれば登録していないことはまずないと思いますが、自宅で副業としてペットホテルを営んでいるなどの場合、登録していない、もしくは期限切れなど、登録のない状態でされている場合があります。
まずは、きちんと登録を受けているかどうかを確認してください。
登録していなくても知識があるから大丈夫というのは通用しません。
立派な法律違反です。
預かる知識以前の問題で、法律を守らないような店に、大事な愛犬を預けることはできません。
書面での手続きの有無
愛犬を預けるときに、”ペットホテル規約”のような書類があるかどうかも大事な要素です。
もしも何かトラブルが起きた時に、言った言わないということにならないように、書面でしっかり確認できることが重要です。
たとえばうちの店であれば、お客様に記入していただく申込書に、お預かり上必要な情報を書いていただくようになっています。
宿泊申込書等の書面には、自筆でアレルギーや病歴などの情報を書いておいてください。
きれいに印字したものをプリントアウトされて持参される方もいらっしゃいますが、できれば自筆で書いておきましょう。
ペットホテルに預けるとき、特に書面がないというのはいただけません。
ペットホテルがある施設
どうぶつ病院
まず、どうぶつ病院にはペットホテルが併設されているところが多くあります。
愛犬が高齢であったり、癲癇(てんかん)などの持病があるときなどは、緊急時には即対応できる病院が安心です。
ペットショップ
大型ショッピングモールや路面店など、大きなペットショップにはペットホテルが併設されているところが多くなってきました。
ただ、大型犬になればなるほど、専門学校を出たばかりの若いスタッフや、経験の浅いアルバイトが犬たちのお世話をすることもよくありますので、スタッフの対応などを見極める必要があります。
トリミング専門のドッグサロン等で、ペットホテルを看板に出していなくても、預かってくれるところも増えてきました。
トリミング専門の場合も、行政に動物取扱業「保管」の登録が必要ですので、ペットホテルをしても問題ありません。
いつも行くトリミングのお店にも聞いて見られてはいかがでしょうか。
ペットホテル専門店
自宅で専門でされているところや、空港内にあり搭乗直前に預けることのできる大きな店などもあります。
郊外などには、個室でドッグランと繋がっているようなところもあります。
ペットホテルによって違うサービス
最近はフリーで預かってくれるところも増えてきました。
でも、フリーだから安心というわけでもありません。
他のわんちゃんとのコミュニケーションが苦手な子もいます。
感染症やケンカなどのリスク回避のために、ペットマンションやサークルの中で預かるところのほうが多いのが現状です。
テレビ、ソファー付きの特別室を用意している専門店もあります。笑
24時間見守りもあれば、夜間は無人のところもあります。
飼い主さんが外出先から見れるようにWEBカメラを設置しているところもあれば、YouTube動画でペットホテルの様子をアップしているところもあります。(うちはこれです)
提供しているサービスは千差万別です。
近所にどんな店があるか、検索してみてください。
預ける時に用意しておきたいもの
まずは何より食事です。
普段食べているものがベスト。
いつもの食事を回数分、量もいつもと同じにし小分けして持参しましょう。
トッピングなどがあれば、遠慮せずに一緒に持参してください。
環境が変わると食事をとらなくなる子が多くいます。
初来店のわんこの約半数は最初食べてくれません。
環境が変わるストレスは、飼い主さんが考える以上です。
できるだけ普段と同じように過ごせるように、食事だけは普段と変わらないものを用意してあげてください。
普段から食が細い場合も、とりあえずは同じものを持参し、店の人にその旨を伝えておいてください。
食事以外では、いつも遊んでいるおもちゃや、寝る時に使っているクッション、毛布などもあれば、少しでも安心できる要素になります。
1泊だけのペットホテルで、引越しのような荷物を持ってこられるお客様もいらっしゃいます。笑
それで少しでもリラックスしてくれるなら、店としては大歓迎です。
の、はずです。
愛犬が少しでもリラックスできるように
大事なのは普段の自宅での過ごし方
預けないつもりでも、突然起こる何かしらの理由でどうしても預けなければならない時が来るかもしれません。
その時、しばらく飼い主さんと離れペットホテルに預けることになっても、愛犬が過度のストレスを感じないようにするには、普段の生活におけるメリハリのある生活が大事になります。
特に絶えず飼い主さんと一緒で、ほとんど離れることのない生活を送れている子ほど、離れた時のストレスは大きくなります。
自宅でも、クレートやサークルに入って、賢くお留守番ができるように練習をしておくと、スムーズにペットホテルの生活にも順応できるようになります。
分離不安にならないために
分離不安症の子は飼い主さんと離れると、ストレスから粗相や吠え、破壊などの問題行動、胃腸炎や食欲不振、極度の震えなどを引き起こすことがあります。
ひとつでも思い当たる節があるようでしたら、生活の中で改善していく必要があります。
このブログで対処法を書いていると思い、さかのぼって検索してみたのですが、なんと書いてませんでした。
拙著にはしっかりと対処法を書いています(142P〜)が、またこのブログ次回の記事で書きたいと思います(追記でリンクを貼ります)。
拙著です。↓
追記:分離不安について記事更新しました↓
クレートやサークルを好きになるように
狭いところでかわいそうと思われるかも知れませんが、それは飼い主さんの勘違いです。
基本的に犬たちは狭いところが好きです。
自分の縄張りは狭いほうが安心できるというのがその理由です。
広い家で自由にしている犬ほど、縄張りを守るために活躍しないといけませんから、侵入者に敏感になり、結果チャイムの音に吠えたり、興奮したりするようになります。
まずは飼い主さんがその固定観念を捨て、クレートやサークルは落ち着ける場所として認識すること。
そして、入ったらご褒美をあげるなどして、愛犬にも楽しい場所だと認識させるように練習していきます。
まとめ
特に重要なポイントは以下の4つです。
1.動物取扱業届出の確認
2.預けるときの書面でのやり取りの有無
3.愛犬にあった施設の選択
4.愛犬がペットホテルでリラックスできるための準備
預けずに済めば、それに越したことはありません。
お出かけもできる限り一緒に行けるように。
一緒に行けない場合も、ペットホテルではなく、親戚や信頼できる友人に預かってもらえるならそれが一番です。
それでも、飼い主さんと離れることに違いはありませんから、やはり4の準備が重要です。
愛犬のためには、ペットホテルは最後の手段、くらいに考えておくことをお勧めします。
どうしてもの時は、責任を持ってお預かりします。
管理人の経営するペットホテル▼
大阪豊中ですが。
どやさ。
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