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IMG_2473 のコピー   先日の投稿でこれからのドッグサロンの使命を書きましたが、特にトリマーやドッグトレーナーという仕事は先の目標と使命感をしっかり持っていないと長く続けていくことができません。トリマーでない私が言うのも憚れますが、経営者として、そして先生(奥です)を見ていてつくづく思い知らされるのです。 犬が大好きでトリマーになりたいという人は日本全国に大勢います。だからトリマー専門学校も全国にあります。ドッグサロンが増えてきたとはいえ、それはあくまでも都市部の話です。つまりトリマーの求人数の何倍もの数の専門学校生がいますから、専門学校を卒業した時点でまずふるいにかけられます。本当にこの業界で仕事をしたくて必死に就職活動をする人だけがこの業界に入ってきます(縁故は別として)。 さてここからです。まず、職人というのはどの業界でもそうなのと同じように、トリマーにしてもドッグトレーナーにしても、一人前になるまでは収入が少ない。初任給は額面15万あればいい方でしょうか。手取りはさもあらん。社会保険もないだとか、バイトで時給800円なんてザラです。都市部なら労基法アウト。 さらに仕事がきつい。特にトリマーは一日中立ちっぱなし。おとなしい犬ばかりではありません。暴れる子、噛みにくる子も大勢います。当たり前ですが、ドッグバスも大型ドライヤーもトリミング室の中にあります。真夏はエアコンなんて全く効かないですし、真冬でも汗だくになります。 その上、トリミングをしていますから部屋中犬たちの毛が舞っています。臭いもすごい。そんな中で一日中立ちっぱなしで仕事をしていくわけです。当然腰も痛くなりますし、一日中ハサミを動かしているせいで腱鞘炎を起こす人も多くいます。先生のようなベテランだって今でも毎晩肘をアイシングをするくらい(まるでプロ野球選手)、とにかく想像をはるかに超える重労働なのです。 犬が大好きなはずだったのに…。誰もが一度どころか何度もその気持ちが揺らいで葛藤が始まります。特に学生からすぐこの業界に入ってきた若い人は、友人たちの仕事が楽しそうに見えて仕方がなくなってきます。そしてもっと楽で収入がいい仕事ばかりに目がいってしまいます。 楽な仕事なんてあるわけないのですが、どうしてもそう見えてしまうのは仕方がないとしましょう。ところがそこに人間関係など、これは社会人なら誰もがぶつかる壁にそのタイミングでぶつかります。ここまで早い人で数ヶ月、長い人で数年、それがトドメとなりこの業界から離れていくことになります。 社会経験を積んできた人は、他の仕事のキツさもよくわかっていますからそこはありませんが、職人ですからやはり一人前になるまでは収入の少なさが最大のネックになリます。トリマーが勤め人として10年以上も続くのは奇跡と言ってもいいくらい(笑)、ごく少数派になります。 なぜ続けられるのか。それはブレない目標と使命感を持ち続けているからです。いつか自分の店をやりたいという独立起業の目標だとか、犬たちを綺麗にしてあげることがご家族と犬たちの笑顔につながるという使命感が人一倍強いだとか、それがあるからです。誰でもそうでしょうが、先が見えない苦労や、やり甲斐のない仕事を続けることほど難しいことはありません。 本当に犬が大好きで目標と使命感を持って続けていけば、いずれ必ず技術が身につきます。そして自分の店を持てた時、やっとその苦労は報われます。そこからは経営という別の苦労が待っているのですが、それはこの業界に限ったことではありません。手に職をつけると潰しがききますし、不況下においても強い。これは昔から言われていることで、不況の時ほど公務員もしくは職人を目指す人が多くなると言います。 元スタッフやうちの生徒さんで独立していった人、それは暗闇の中でまったく見えない先の光を見ようと必死に努力した人、つまり目標と使命感を持ち続けた人たちです。独立店はもう10軒以上になりますが、誰一人として店を閉めた人はいません。細々か太々かはわかりませんが(笑)、見事なほど全員何年も経営されている人ばかりです。中には複数店舗を出している人もいます。負けとるがな。 いいんです。私たち夫婦の目標は、そういうがんばる人たちの道標になるような、先の一筋の光になることです。そして結果そこには楽しい老後。キャンピングカーに乗って全国行脚。それでこそみんなが目指す光になれるのではないでしょうか。ふふふ。ほら、先生はこんな本をせっせと買ってきます。家の中にはこれ系の本が山積みになってきました。キャンピングカー雑誌専門の古本屋ができるくらい。無言のプレッシャーとも言います。   IMG_5101   あと何年後になるかわかりませんが、その夢は必ず叶えたい。いや、叶えてあげたいと思います。それが先生の苦労が報われる時です。そのためにもブログランキングの応援お願いします。ちがうか。でもそこをなんとか、下のデカイ似顔バナーをクリック。]]>