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こちらの記事は2017年3月11日に改訂追記し、新たな記事として書いています。よろしければそちらをご覧ください。↓

ペットホテルで警戒心の強い紀州犬を数分でリラックスさせる方法2 | 愛犬と「幸せ家族」になるブログメディア│DOG WEB

 

さて昨日のブログに書いた紀州犬のシェリー。昨夜ペットホテルVIPコース2泊目。


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1泊目の夜からこちらの食事の際、奥の膝の上に顔を乗せてくる行動が見てとれた。こういう仕草を見るとつい「いやん、かわい〜い〜」となってついつい何かを上げてしまったりしがちだ。

ポイントは、これは犬からの要求のサインであるということ。気をつけないといけないのは、これが要求ならまだいいのだが、命令の場合が多い。「ねえねえ何かちょうだ〜い」ではなく「おい、なにかよこせ」なのだ。

飼い主さんでここを勘違いされている方が非常に多い。初めはかわいい要求だったにちがいない。かわいいからついつい上げる。例えばこの写真の場合、犬は「膝の上に顔を乗せたら何かもらえる」とすぐ学習する。

2回目から同じことを繰り返すようになる。その度にあげるとどうなるか。その行動が延々と続くだけでなく、犬にとってその行動は要求から命令へと変わる。私が現場で得た経験上間違いない。事件は現場で起きている。ふふふ。

どうするか。簡単だ。あげないこと。で、膝の上に顔を乗せていない時に名前を呼んで来たら上げる。もしくは、こちらの指示で顔を膝の上に乗せたら上げる。主導権はこちらにあることを毅然と主張する。それだけだ。

しつけ本には、こちらの食事の時に食べているものをあげないとか、人間の食事が終わってから犬の食事、と順番まで書いてあるものがある。これも現場で得た経験で言わせてもらうとまったく関係ない。事件は現場で起きているんだ!トレーニング本の中で起きてるんじゃない!このくだり好きなんです。ハイ。

要はあげるタイミングだけ。犬の要求に応えないこと。こちらの指示に応えた時にあげる。それだけで抜群の関係性を築くことができる。

もうひとつ、シェリーがホテルに来た瞬間からしていることがある。リードを付けっ放しにした。もちろん店内を引きずるので、うちにあるボロいリードに変えて。

お迎えに行った時に飼い主さんから「食事の時に手を出すと咬む」「寝ている時に手を出すと咬む」という2つの特徴を聞いた。飼い主さんが咬まれるという、これも優位性が逆転していて、自分の欲求の邪魔をされることに対する攻撃だ。

だから基本的に食事の時も寝ている時も、邪魔はしない。ただ寝ている場所が邪魔なところだったりしたら(部屋が狭いんです、ハハ)こちらの都合で場所を移動させることが必要だ。そこでリードが強力な威力を発揮する。

食事中であろうと就寝中であろうと、リードを引っ張られると犬は従順に移動する。まず咬みに来ることはない。そしてそれはつまり、こちらの指示による行動になる。そのために、一日中リードを装着した状態で預かっていた。これも飼い主さんはつい「かわいそう」とか思いがちなのだが、大きな間違い。

リーダーシップを取ってくれる人が側にいること。犬にとってそれが何より安心なことで、これ以上幸せな状態はない。そして2泊目の夜。私に対するシェリーの態度はこうなった。動画です。ぜひごらんください。

もうリードは要らないようです。

どやさ。

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