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こんにちは、あんさん(@kazuo_ansan)です。

 

さて、ペットホテルにやってきた紀州犬シェリーの続きです。

前回の記事↓

ペットホテルで警戒心の強い紀州犬を数分でリラックスさせる方法1

 

シェリーのクセから見る家での様子と主従関係

ペットホテル中の紀州犬

 

シェリーのペットホテルはVIPコースでした。

VIPコースといっても、シャンデリアがぶら下がっている豪華な部屋になるわけではなく、私たちと一緒に家に帰り一緒に寝る、それがVIPコースです。

※想定外の人気に、現在ご新規さまはお断りしています。

 

まず家で、こちらの食事の際、先生(奥です)の膝の上に顔を乗せてくる行動が見てとれました。

おそらく家でも同じことをしているはずです。

こういう仕草を見るとつい「いやん、かわい〜い〜」となってついつい何かを上げてしまったりしがちですね。

 

気をつけないといけないのは、これは犬からの要求のサインであるということ。

これが要求ならまだいいのですが、命令の場合が多いのですね。

「ねえねえ何かちょうだ〜い」ではなく「おい、なにかよこせ」なのです。

 

犬からの要求は命令に変わっていく

飼い主さんでここを勘違いされている方がたくさんいらっしゃいます。

初めはかわいい要求だったにちがいありません。

かわいいからついつい上げてしまいます。

 

例えばこの写真の場合、犬は「膝の上に顔を乗せたら何かもらえる」とすぐ学習します。

頭がいいですから、すぐ同じことを繰り返すようになります。

その度にあげるとどうなるか。

その行動が延々と続くだけでなく、犬にとってその行動は要求から確実に命令へと変わります。

現場での経験上、これは間違いありません。

 

要求を命令に変えない方法

どうするか。

簡単です。あげないことです。

 

膝の上に顔を乗せていない時に名前を呼ぶ。

来たらご褒美を上げる。

もしくは、こちらの指示で顔を膝の上に乗せたら上げる。

主導権はこちらにあることを毅然と主張する、それが重要です。

 

しつけ本には、こちらの食事の時に食べているものをあげないとか、人間の食事が終わってから犬の食事、と順番まで書いてあるものがあります。

これも現場で得た経験で言わせてもらうとまったく関係ありません。

事件は現場で起きているんだ!トレーニング本の中で起きてるんじゃない!笑

 

要はご褒美をあげるタイミングだけなんです。

犬の要求には応えず、こちらのタイミング、または指示に応えた時にあげる。

それだけで抜群の関係性を築くことができます。

 

リード装着の効果

もうひとつ、シェリーがペットホテルに来た時からリードを付けっ放しにしました。

お迎えに行った時に飼い主さんから

 

「食事の時に手を出すと咬む」

「寝ている時に手を出すと咬む」

 

という2つの特徴的な行動を聞いていました。

飼い主さんが咬まれるという……あはは。

 

完全に優位性が逆転していて、自分の欲求の邪魔をされることに対する攻撃なんですね。

だから基本的に食事の時も寝ている時も、邪魔はしません。

ただ、うちは店の上にある1LDKのとにかく狭い部屋なので、シェリーが寝ている場所が邪魔なところだったりすると、こちらの都合で場所を移動させることは必然。

そこでリードが威力を発揮します。

 

食事中であろうと就寝中であろうと、リードを引っ張ります。

引っ張られると犬は移動します。

手を出していませんから、唸ったり咬みに来ることはありません。

それはつまり、こちらの指示による行動になります。

そのために、一日中リードを装着した状態で預かり、どかせたい時や食事中に、何度かリードを引っ張りこちらに誘導しました。

 

その結果どうなったか

飼い主さんはつい「かわいそう」とか思いがちなのですが、それは大きな間違いです。

リーダーシップを取ってくれる人が側にいることは、犬にとって何より安心なことで、これ以上幸せな状態はありません。

そして夜。

私に対するシェリーの態度はこうなりました。

動画です。ぜひごらんください。

 

 

こうなると、もうリードも必要ありません。

正しい関係ができあがりました。

後日、この動画をご覧になった飼い主さんが

「え……これ、うちの子ですか?」

と、驚かれていました。

 

まとめ

犬は自分でリーダーになりたいわけではありません。

リーダーとして認めることのできる存在を欲しています。

よく観察すれば、ここ!という関係構築のポイントが見つかります。

 

シェリーの場合は、前回も含めこの記事に書いた

1. 車の中での対応

2. 食事の時の要求に対する対応

3. リード装着

がそれに当たります。

ちょっとしたことで、簡単に関係が改善されるのです。

拙著にはそんな話が満載。↓

 

 

バカ話も満載。どやさ。

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